2012年5月21日月曜日

清風入梧竹(せいふうごちくにいる)



さわやかな風が青桐と竹に吹いてそよいでいる

FBで知り合いになったばかりの三井明雪さんの説明にある。
断りをいれずに彼女の書を載せることが出来ないので残念だが、顔真卿のフォントで表してみました。

風は何かを動かせたとき姿を現します。

小磯記念美術館で開かれているマリーローランサン展に日曜日の午後出かけました。
彼女の絵はエコールドパリの雰囲気を伝えてはいますが、描く世界は僕をそよがせることはなかった。

「巴里に魅せられた画家たち」の一人である小磯良平は一時期彼らと時間を共有するが染まらず、後期印象派にも距離を置いている。時代を遡り17世紀の光りと影の魔術師 レンブラントに影響を受けているとぼくは思っているのです。
ルオー、ブラマンク、ドランなど、ましてやフジタや佐伯よりも崇高な世界を見せてくれるのです。
画家は、画家だけではないのだが、作り上げた作品を並べられると技量やオリジナル性が公の眼に晒される。好き嫌いはあるが明らかに差があるのは否めない。
青衣の女 小磯良平

絵の具を塗り立てた油絵には、つまり印象派やキュビズムには辟易としている最近のぼくには「小磯良平」は清々しい正統派の強さを思い起こさせてくれた。
この感覚が「清風入悟竹」の風景です。

ゆとりのある時間にしか「絵」に接することが出来ないのではないことも、今の私は理解できます。




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