2011年9月14日水曜日

仲秋の名月




今年の十五夜は12()
部屋に差し込む透きとおった月あかりに気づいたのは、前日の夜更けです。
見あげると、気品に満ちた妙齢の待宵月が凛として浮かんでいます。

仲秋の名月の日が必ず満月になるわけではないのです。
けれども、今年から三年は十五夜と満月は同じ日になるようです。
十五夜も夜空に冴えわたる「お月さま」を静かにゆっくりと眺めることができました。
十三夜は来月21日だそうです。

うさぎ うさぎ 
なに見てはねる
十五夜お月さま
見てはねる

大きくなると なにになるの?
わたしは 「うさぎ」 になるの。 
遠い昔のおはなし・・・・・。

とっぴんぱらりの ぷう。

2011年9月4日日曜日

あまんきみこ と出逢う。(1)


しばらくぶりのブログ更新です。


二人の悪童への朗読(読み聞かせ)は、ネタ探しに時間をかけなければならないのです。僕には、なによりも楽しい時なのですが。


昨秋、神戸の書店で絵本コーナーをのぞいていると、5冊の全集風の本に出会いました。
「あまんきみこセレクション」 春、夏、秋、冬、ある日ある時。
僕はこの作者をこの時まで本当に知らなかったのです。
絵本コーナーの本棚に、しっかりとした装丁の本がならんでおり、中を拾い読みすると、僕の鈍ってきている感性が細かく震えました。
一冊の絵本は僕の懐具合と相談して決めることが多くなり、思案しているところなのです。この作品は一つのお話しが、読み聞かせに丁度よい量であり、なによりも一話の単価が気に入りました。


鈍ってきた感性と僕の懐具合が、「あまんきみこワンダーワールド」への扉を押し開くことになりました。

そして、この夏、とうとう作者の講演会に行き、サインをいただき、お話しをするまでに至るのです。


作品の中の異次元世界へは、子供たちだけでなく空色のタクシー運転手のような大人も普通に入っていきます。そこは、きつね、うさぎ、たぬきなど、昔どこにでもいた日本の動物たちが、いきいきと暮らしています。
作者はぴかぴか光りがあたるところではなく、そうでない陰の部分を、より大切に描くのです。
誰の日常生活にもある、はっと感性が震えるシーンをていねいに綴っていきます。
色を使った描写はお洒落で、なんとも素晴らしいのです。動きのある色の描写が秀逸です。後日詳しく述べていきたいと考えています。


幼い頃のじぶんに出逢う大人になった自分。
大人になったじぶんに出逢う幼い頃の自分。


幼い子供たちだけに見える世界、
かつて誰もが持っていた心の中の素晴らしい不思議な世界。
それを「あまんきみこ」は丁寧に時間をかけてゆっくり語りかけてくるのです。
続く・・・。



2011年6月24日金曜日

♪ ~ 魔法のこころ

日曜を除く毎朝、5時に起きて7時まで、6才と9才の男の子と一緒にお勉強をしています。
始めてから、もう4年近くになります。
冬はかなり厳しいですが、夏は爽やかです。
まず本を一緒に読みます。または私が読み聞かせをします。我流ですが朗読は好きで続けてきました。

本はすべて私が選びます。絵本は描かれている絵が良いもので素敵なものを選びます。
本棚は、いつの間にか絵本であふれかえっています。


子供向けのよい絵本はヨーロッパの国々のものがほとんどです。

しかし、三人が揃って好きな本は 日本人の作家 いせひでこ 「ルリユールおじさん」。  


たいせつにしていた植物図鑑がこわれてしまった、パリの少女ソフィーとルリユールのお話し。
ソフィーは本をなおしてくれる人がいると聞いて、ルリユール(製本職人)を訪ねる。

窓の外に見えるおおきなアカシヤの樹 それはとりわけ ソフィー の大好きな樹。
 
パリのゆったりとした風景を水彩の筆で描いていく。 
彼女の植物図鑑をよみがえらす工程で、ルリユール(製本職人)はつぶやく。 

わたしも父とおなじ ”魔法の手” を手に入れただろうか?

本への愛情と、時代をこえてつながる職人の誇りを描いています。
 
かれらに ”魔法の手” を伝えることは、わたしにはできない。

でも、 "魔法のこころ" を伝えることはできるかもしれない。

朝早くから一緒に学び、すごす時間で魔法のこころは伝わっていく。


知ることのよろこび 学ぶことの楽しさ。


 そして人生を大いに楽しむ術(すべ)は伝えることができるかも知れない。

2011年6月21日火曜日

失敗談を交換しよう。


一方ならぬお世話になっています中小企業基盤整備機構 近畿支部主催の販路開拓コーディネート事業交流会が開催されました。
近畿地方での販路開拓支援事業を受けた関東から九州までの中小企業が大阪マーチャンダイズマート(OMM)に集まりました。
40社を越える異業種の新製品、新事業のプレゼンテーションが主要イベントです。
販路開拓支援に採択された製品を持つレベルの高い中小企業が、各社2分30秒の持ち時間で自社製品をアピールする異業種交流会です。
途中休憩もありましたが発表者も聞き手も真剣であり、エネルギッシュで熱気溢れるイベントとなりました。
我が社も手描きが出来る省電力電飾パネル「レインボーアートサイン」やコンパクトでインパクト デジタルサイネージ「デジピク」を紹介させていただきました。
イベントが終了後は100名を越える盛大なマッチング+懇親会があり、さらに盛り上がりました。
中国語の翻訳ソフト制作販売会社「株式会社高電社販売」さんは中国語の学習には欠かせなかったことを思い出しながらHP中文版作成に関して相談しました。
太陽光をそのまま室内灯に利用するスカイライトチューブの「株式会社井の商」さんは是非見学したい企業です。
宴もを終わりに近づいた頃、ご挨拶にたたれた佐賀県の熊本電気工業株式会社熊本社長の言葉がこころに残りました。数年前から中小企業総合展でご一緒させていただき面識のある穏和な人格者の社長です。
「この集まりは参加企業の失敗談を交換しあえる会にしよう」と提案されたのです。
新商品のプレゼンもさることながら失敗談のプレゼンも良いものです。
成功談もそれなりに参考にはなるが、失敗談はそれにも増して貴重な教訓となります。
失敗から学ぶことは多いのです。
企業は失敗を経験し知恵を出し合い克服することで、強くなり継続成長できるのです。 
表面上失敗のプレゼン交換会などは公的機関が開催できないのは解ります。
しかし、どのような中小企業が、どのような失敗で、なにを学んだかを是非「裏メニュー」で来年も密かに交換したいものです。

 以下畑村洋太郎 『失敗学のすすめ』 より
失敗の種類は大きく3つに分けられる。
  1. 織り込み済みの失敗。ある程度の損害やデメリットは承知の上での失敗。
  2. 結果としての失敗。果敢なトライアルの結果としての失敗。
  3. 回避可能であった失敗。ヒューマンエラーでの失敗。
12の失敗は、「失敗は成功の元」となり得る失敗である。また、この2つの失敗については、状況・結果などがある程度予測できたり、経験からくる的確な判断で対処したりすることができる。
3の失敗は、失敗からさらなる悪循環が生まれる失敗である。予想しておけば回避可能であったにも関わらず、予想をしていなかったためにパニックに陥り、ますます、状況を悪くしてしまう。

2011年6月10日金曜日

石巻 白謙の笹かまぼこ

6月10日(金) 朝のNHKニュースおはよう日本 被災地リポート 「“老舗”復活で地域を元気に」
 宮城県石巻市から中継
東北で創業99年の有名な笹かまぼこの老舗「石巻 白謙蒲鉾店」は今回の震災、大津波により工場が壊滅的な打撃を受けほとんどの生産設備を失った。

そんな中、繁忙期にしか稼働させていなかった店舗奥の製造機械が比較的ダメージが少なかった。電気系統が水没しなかったので動かせることが出来ると確信し修理に取り組んだ。
落ち込んでいた気持ちを奮い立たせ社長始め経営幹部が決断した。「これでやるんだ!」、うちが動くことが地域の復興につながる。今こそ日頃のご愛顧に応える時だと思った。


修理を依頼された出入りの機械メーカーの若い社長は「この状況でほんとうか?ほんとうにやるのか?}と疑った。白謙の気持ちを理解した若い社長は全国のレンタル業者から機械や設備を集め、採算を度外視して修理に取り掛かった。
伝統の「白謙の笹かまぼこ」の復活である。
それを聞きつけた地元の企業はその機械メーカーに修理を依頼した。その数は15社に及ぶという。

地元のお客様は全国からの支援に対するお礼に「白謙の笹かまぼこ」を送るという。
石巻の人たちは今「笹かまぼこ」を食べると涙が出ると言う。

地元に愛され地元を元気づける企業の復興は始まった。
永田町というバーチャルな環境で党利党略という小さな渦の中にいる人々には解るまい。
取り残されるのは貴方たちなのです。

これからはお中元に向けた限られた設備での増産が始まる。従業員の招集が行われ雇用が回復していく。

2011年6月6日月曜日

お薦め本 「本物の営業マン」の話をしよう

”「本物の営業マン」の話をしよう”
佐々木常夫著 《東レ経営研究所特別顧問》

営業の仕事とはたんに物やサービスを売ることだけではない!

本社営業部から順次 社内閲覧しています。

多くの人が「売るためには何度も顧客を訪問せねばならない」「より多く商品を売った営業マンこそ優秀」「お客様は『神様』である」と考えている。しかし、それは大きな間違いだ。本書は営業の仕事の本質とは何かを解説する。
「 今こそ営業のやり方を根本から見直してみませんか」の問いかけである。
「5年先のニーズは読める」
「力の半分は社内に向ける」
「商談でうまく話せても失敗」
「『売る』よりも、『作る』努力が大事」
「人柄が良いだけでは戦えない」
「営業マンは会社の司令塔」
など「本物の営業マン」になるための38の新セオリーが述べられている。


しかし目新しいことは何もない。 また営業マンだけにあてはまるのではない。どのような職種も同じと考えられる。

一流の営業マンは世のため、人の幸せのために仕事をする。そのためには、常に自分を磨き続けなければならない!